
第36期東海・中部精神分析セミナー(ハイブリット)のご案内
シニア・コース
連続4回 鈴木智美先生『アセスメントから治療契約まで』
心理面接は、クライエントと長い道のりを共に歩む作業です。二人が「何を」「どこまで」面接の中で成し遂げようとしているのかを、明確にして歩き始めることが必要でしょう。シニアの皆さんにとっては当たり前になっていることかもしれませんが、アセスメントについて再考し、どういった治療契約をしていくのかについて、事例を通してともに検討したいと思います。
連続8回飛谷渉先生『心的生命論;心のインフラ復旧としてのプロト・アナリシス』
「現代人/デジタル・ネイティブは「自分は本当に生きているのか」という無意識的疑念とともに生活しています。それは、自閉スペクトラムの増加、離人症体験の蔓延の背景にある心性です。そうした個人の治療では、焦点となるはずの転移が感知しづらく、解釈が通常の形では機能しません。そこで今回、「心が生きていること」を軸としてパーソナリティを理解するよう発想を転換し、「心のインフラ再建」という治療の基礎段階を再構築します。」
ジュニア・コース
『精神分析的技法論』12回 小泉規実男・早川すみ江・浅井真奈美
寒冷の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。東海・中部精神分析セミナーは来期で36期を迎えます。2006年度より日本精神分析学会認定研修グループに認定<認定番号140308号>され、系統講義、症例・事例検討会(シニア)、個人スーパービジョンのマネージメントの機能を担っています。2019年度より、日本精神分析学会認定心理療法士・スーパーバイザー資格を取得するための「訓練スタッフ」制度を開設しています。
2023年度のシニア・コースでは、4月~7月までの連続4回を鈴木智美先生(精神分析キャビネ・可地病院/精神科医/パリモンスリ共済研究所・パ11大学留学/日本精神分析協会正会員・訓練分析家)に『アセスメントから治療契約まで』というテーマで、鈴木先生のご自身の臨床例を素材にしながらご講義いただきます。後半の事例・症例検討会では受講生からアセスメント事例を提供いただいて、鈴木先生にご助言を頂きながら検討を深めていきます。
8月~2024年3月までの連続8回を、飛谷渉先生(大阪教育大学保健センター/精神科医/ロンドン・タビストック・センター思春期青年期精神医学課程修了)の『心的生命論;心のインフラ復旧としてのプロト・アナリシス』というテーマで系統的にご講義頂きます。後半の事例・症例検討会では受講生からケースを提供していただいて、飛谷先生にご助言を頂きながら検討を深めていきます。
なお、今般の新型コロナウイルス感染症拡大防止に鑑みて、当セミナーでは第33期よりビデオ会議システム「Zoom」によるハイブリットセミナー方式(会場・オンライン同時開催)を採用しています。今期も同様の開催方式を引き続き採用します。
精神分析的心理療法を系統的・実践的に学びたい臨床家・大学院生の方に、広くご案内申し上げます。
期間 ;2023年4月~2024年3月の全12回 原則第三日曜日の開催
会場 ;名古屋駅前「ウィンクあいち」、もしくは金山総合駅前「名古屋都市センター」。
受講料;シニア・コース7万円、ジュニア・コース4万円、両コース並行受講9万円。
主催 :東海・中部精神分析セミナー事務局 小泉規実男・早川すみ江・浅井真奈美・大津直樹
※下線は日本精神分析学会認定SV
シニア・コース ※13時から講義、15時から症例・事例検討、16時50分終了。
2023年4月16日① | 「アセスメントのはじめ」 | 講師・助言;鈴木智美先生 |
---|---|---|
5月21日② | 「アセスメントで何を知るのか」 | 同 |
6月18日③ | 「心理的資質」 | 同 |
7月16日④ | 「アセスメント診断から面接契約に向けて」 | 同 |
8月27日① | 「心の生命:対象関係とは何か」 | 講師・助言;飛谷渉先生 |
9月17日② | 「エディプス・コンプレックスと精神分析の生命」 | 同 |
10月15日③ | 「投影同一化とコンテイナー:心が生きている体験」 | 同 |
11月19日④ | 「心の皮膚と心の脊椎」 | 同 |
12月10日⑤ | 「象徴化作用と生きた心」 | 同 |
2024年1月21日⑥ | 「デジタル・ネイティブと離人症」 | 同 |
2月18日⑦ | 「ASDとADHDの臨床」 | 同 |
3月17日⑧ | 「新しい精神分析過程:プロト・アナリシス」 | 同 |
※質疑の時間が充分に取れないことや、ZOOM参加の方との交流がはかりにくい面もあります。講義に関しての感想や質疑などがあれば、翌日までに事務局にメールを下さればと思います。事務局で一括してまとめ、講師の先生にお伝えします。
ジュニア・コース 「精神分析的技法論」&「初回面接のみの検討」※9時から講義、12時10分終了。
ジュニア・コースの講師は、8月が浅井真奈美先生(小泉心理相談室)、9月が早川すみ江先生(日本福祉大学)、その他は小泉規実男(小泉心理相談室)が担当します。小泉が担当する講義は多分量で、初学者には難解な箇所も多いので、事前に講義ノートを送信します。当日までに熟読し、練習問題についても報告できるように準備して臨んで下さい。当日は、難解な箇所を中心に補足し、練習問題についての受講生からの報告・質疑を素材にして掘り下げていく形式を取っています。(8・9月以外)後半は毎月「初回面接のみの検討」を行います。非言語的交流過程を含んだ詳細な面接記録の検討を通じて、精神分析的なインフォームド・コンセント、精神分析的面接への導入の仕方を学びます。また、終了後24時間以内に自由連想風レポートの提出を毎回求めます。
8月の浅井先生の講義「子どもの精神分析1」の後、「子どものケース検討」を行います。9月の早川先生の「子どもの精神分析2」は講義のみとなります。
2023年 4月16日① | 「面接記録の書き方ともの想う心、初回面接のしつらえ方・進め方①」 | 講師・助言;小泉規実男 |
---|---|---|
5月21日② | 「初回面接のしつらえ方・進め方②」 | 同 |
6月18日③ | 「診断面接の進め方」 | 同 |
7月16日④ | 「治療契約の仕方と治療構造論」 | 同 |
8月27日⑤ | 「子どもの精神分析1」「子どものケース検討会」 | 講師・助言;浅井真奈美 |
9月17日⑥ | 「子どもの精神分析2」 | 講師 ;早川すみ江 |
10月15日⑦ | 「解釈技法論」 | 講師・助言;小泉規実男 |
11月19日⑧ | 「転移と抵抗の理解と釈解の仕方」 | 同 |
12月10日⑨ | 「逆転移の理解と解釈の仕方」 | 同 |
2024年 1月21日⑩ | 「夢の取り扱い方と解釈」 | 同 |
2月18日⑪ | 「終結・中断・転移性治癒」 | 同 |
3月17日⑫ | 「精神分析的訓練の受け方(スーパービジョン・個人分析・乳幼児観察)」 | 同 |
日本精神分析学会予演会
2023年11月3~5日に広島で開催される日本精神分析学会本大会で発表される受講生の抄録を元に予演会を行います。
日程・会場は現時点では未定です。当セミナー受講生であればどなたでも参加できます。
個人スーパービジョンのマネージメント
精神分析的スーパービジョン、個人分析などの訓練に関する相談、情報提供、仲介を希望される受講生にマネージメントを無料で提供しています。希望者は事務局までお申し込み下さい。
訓練スタッフ制度
日本精神分析学会認定心理療法士又は認定スーパーバイザーの資格取得を目指す臨床心理士が、精神分析的な治療構造(週1以上45~50分)で学会認定スーパー・バイザー(任意)の指導の下で、継続的に心理療法を実践する場を確保するため、事務局の小泉心理相談室を活用して私費面接(3000円/1回)を行うシステムを2019年から行っています。興味のある方は問い合わせ下さい。
また、受講生の皆様から、訓練スタッフが担当するケースをご紹介頂けますことを切に願っています。
スーパーバイザー・ミーティング
日本精神分析学会認定スーパーバイザー、認定精神分析的精神療法医・心理療法士資格を有しておられる方、もしくは実際に精神分析的スーパービジョンを施行しておられる方を対象とします。クローズドで年一回程、セミナー終了後2時間程度行います。内容は、パラレル・プロセス等の文献研究、バイザー・バイジー経験報告、今困っている問題などを巡る自由討論などです。
《お申込み方法》お申込みは郵送かメールで受け付けます。必要事項に記載漏れがないようご注意下さい。締め切りは3月末日。受諾の可否・受講料銀行振込方法・参考文献・Zoomによる受講方法等は,申込書を受け取り次第、仮受諾返信メールにてご連絡させて頂きます。
《事務局》〒446-0031 愛知県安城市朝日町2-1 Tel;0566-77-5677 E-mail;koizumi0@amber.plala.or.jp
日本臨床心理士資格認定協会の研修証明は基準に基づいて申請します。シニア欠席者への講義録音テープは事務局内でのみ貸出可です。
参加申し込みはコチラ0566-77-5677受付時間 9:00 - 18:00 [ 土日・祝日除く ]
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